原曲「あるコオロギの願い」体感研修

2024年4月24日 四国生誕館
A コオロギの立場だと、生老病死が理解できないのかなと思いました。虫だから悟りがなくて、何でというところまでは分かるけど答えは分からない。
逆に人間は、仏法真理を学び生老病死を使えば悟れるから、それが人間と虫との大きな差かなと思いました。
B 虫との差、あまり考えなかった。(笑)
C 今の新鮮な視点にはっとさせられた。
仏法真理を学んでいても、日常に紛れて、つい四苦なんて忘れている自分がいて、なかなか頭と心が繋がらなくて執着だらけだなと思いました。
それを13歳から15歳の間に、虫を観察するなかでこの無常観を悟れるというのが、もう神としかいえない。原曲「15歳」にも重なるじゃないですか。
C もう哲学思考ができる。
B 改めて主の偉大さを再確認しました。
D コオロギの立場で考えていて、「私はコオロギ合唱団のメンバー、仲間が次々に亡くなった今、合唱が自分を支えてくれていたことに気が付いた。メンバーと喧嘩することもあったけど、コーラスという作品を一緒に作れたことがどれだけ素晴らしいことだったのか。そして観客がいてくれたこともありがたい。
誰もいないホールで一人で歌うことの虚しさ。時にはマナーの悪いお客もいたけれど、今では彼らのことも愛おしい。愛を与えたくても、与える相手が誰もいない世界で私は生きていかなければいけない」と感じまして。
この世で嫌な人に会ったり、辛いことも実際にあるんですけれども、自分以外の他者という存在がいてくれることが、どれだけ恵まれているのかっていうのを改めて感じて、伝道対象者にしても、自分自身にしてもこの世であとどれだけ生きてるかは分からないので、自分の命が与えられているうちに、伝えるべきことを伝えていきたいなって思いました。
C 凄いよ、さすがだね。私はね、あの詩の中で、一枚一枚落ちていく枯葉、裸になっていくとか、そういう表現、これは衰えていく自分自身の姿を象徴しているのかなっていう気がした。
この世だけ見ていると、生老病死の世の中で、皆衰えていくし、美しくもないし、本当にこれが生きていることなのかって最後言いたくなるような、そんな結末になっていく。
そんなことを歌っているのかなって思うんだけど、それをこの年齢の子がなぜ書けるのって、そこが驚きで。
でも、釈尊ってそうじゃない、出家する時の逸話とか。そういうものを転生の記憶として持ってる。
で、今世も普通の中学生だったら裏庭で鳴いていたのに鳴かなくなった、死んだのか、秋が来たのかなぐらいじゃない。でも、その一コマの中でこれだけのものを読み取る感性とか認識とか、やはり普通じゃない。
B このボロボロの体になっても寿命まで生き抜かなきゃいけないみたいな、そういう生かされているみたいな
C 死にたいんだけど死なせてもらえないみたいなね。寿命がくるまで頑張らなきゃという感じかな。
このメスもいないとか、もう年取ってきて恋愛も何もあったものじゃないみたいなね(笑)
B 冷たい風が吹きおろしって、私って、今自分が年齢的にはここかなって気がする(笑)
C なぜ自分だけがみたいな問い掛けが3回もあるじゃない。なぜ、生きてるんだろう、生かされているんだろうみたいな。どういう感じなんだろうね。
B みんなが行ってる世界に行きたい。ちょっと憧れも出てきている感じ。
C この詩のなかでは、まだ明確な霊的人生観みたいなものはないよね。
B 八正道で、人生は苦であるという悟り、人生を苦なんて誰も思ってないじゃない。それ自体が私たちとの大きな違い。この悟りって晩年の悟りなのかな。
C これ、コオロギの気持ちと同通してるよね。それを文章化したらこんな風になるんだろうけど。
そのコオロギの気持ちと自分の気持ちが最後のほうで一体化してる。
A いつまでも見ていなければならないのかっていうのは、今の地球の人類が滅んでいくかもしれない、その滅んでいく方向に行くのを、いつまでも見ていなければいけないのかという苦しみがあるような気がする。
B 初め聞いたときに、1千億年の孤独を感じてプラタナスの幻想と重なるなって。人類の栄枯盛衰を見てきた主の視線、孤独みたいなものを感じました。
C 詩を書いているのは15歳ぐらいだけど、書かされているというか、無意識にそういうものが現れている。
過去も未来も全部掌握している方だから、そういう心情みたいなものが出るんだろうね。
A 一人で生きたいものかっていうのも、神様はずっと一人なのかなって思った。
C それこそ1千億年の孤独
B 私たちが思う以上の孤独を感じている気がする。
C 詩もそうだけど、曲が入ると更に切なくなる。
B 「信仰の勝利」のときに、「私はなかなか生まれることができないんです」ってすごく切ない思いの丈をおっしゃっていたけどそれと重なる。
C だから、視点や感じ方が、作られた人間と違って、作った側の視点だよね。だから、15歳の少年じゃないんだよ。
B やはり、神様だよね。「青春の卵」の詩集を読んだときにこんな風に感じないのに、原曲だと感じるのは不思議。
A、 そうそう。ほんと!なんで虫ばっかりでてくるんだろうって。(笑)
C 裏庭のコオロギの詩で、死んじゃったんだなってしか思わなかった(笑)
A このいい声で鳴いていた鈴虫と、ガチャガチャと鳴いていたクツワムシって、差がすごいですよね。クツワムシ、嫌いだったのかな。(笑)
※法談はいろんな話しが出るので、あくまでも個人の意見であり感想です。こちらで適宜編集させていただいています。